監理団体の定期監査では、認定された技能実習計画どおりに実習が行われ、出入国・労働関係法令に反する状況がないかを、現場・担当者・実習生・帳簿・生活環境の複数の経路で確認します。書類だけを見て「問題なし」とすることはできません。
定期監査は3か月に1回以上行います。監査後は省令様式第22号の監査報告書を作成し、原則として監査終了後2か月以内に、対象の実習実施者を管轄する外国人技能実習機構の地方事務所・支所へ提出します。取消事由が疑われる場合の臨時監査や人権侵害が疑われる場合には、別の対応・期限があるため、最新の運用要領を確認してください。
監査で外せない5つの確認方法
出入国在留管理庁の監理団体の許可基準と外国人技能実習機構の技能実習制度運用要領が示す方法を、当日の行動に置き換えると次のようになります。
| 方法 | 当日に確認すること | 記録に残すもの |
|---|---|---|
| ① 実習状況の実地確認 | 実際の作業・場所・指導が認定計画と合っているか | 見た作業、場所、計画との違い |
| ② 責任者・指導員からの報告 | 技能実習責任者と技能実習指導員に、実施状況と変更点を聞く | 話した人、説明内容、確認が必要な点 |
| ③ 技能実習生との面談 | 原則として在籍する技能実習生の4分の1以上に、仕事内容・労働時間・生活上の問題を聞く | 面談人数、確認した論点、必要な支援 |
| ④ 設備・帳簿書類の確認 | 使用設備、安全衛生、賃金台帳・勤怠・実習日誌などを突き合わせる | 見た資料の名称・対象期間、計画や聞き取りとの差 |
| ⑤ 宿泊施設等の生活環境の確認 | 生活環境を現地で確認する | 確認場所、状態、改善が必要な点 |
③の面談人数は在籍数によって細かな扱いがあります。外国人技能実習機構の適正実施マニュアルでは、在籍者が2〜4人の場合は2人以上との面談が必要とされています。人数だけでなく、通訳などを使い、実習生が実際の状況を話せる方法を選んでください。
監査前:対象と証拠をそろえる
前回の監査報告書、訪問指導記録、是正指摘の残件を先に開き、今回の確認点を決めます。実習実施者には技能実習計画、勤怠、賃金台帳、実習日誌など、現場で照合する資料を準備してもらいます。資料を事前に受け取っても、現地での確認や面談を省略する根拠にはなりません。
チェックリストには「確認済み」だけでなく、何を見て判断したかを短く残します。たとえば「賃金台帳を確認」よりも「2026年7〜9月の賃金台帳と勤怠を照合。8月の時間外労働の記録に差があり、担当者へ確認」のほうが、後で報告書へ転記できます。
監査当日:食い違いをその場で記録する
設備・帳簿と実習生の話が食い違ったら、その場で一方を「正しい」と決めず、両方の内容と追加確認先を記録します。未確認のまま「問題なし」にすると、報告書を作る段階で根拠がなくなります。
面談で得た個人情報や相談内容は、必要な担当者だけが扱い、共有する範囲を分けます。配布するExcelは内部確認のための空欄の様式です。実習生の氏名や機微な相談内容を、不必要に共有する運用は避けてください。
監査の確認項目をExcelでダウンロード
準備・当日・報告の確認欄と、証拠・指摘・担当者・期限を残す欄を用意しています。内部管理用の参考資料であり、公式様式や監査報告書の代わりにはなりません。
Excel(.xlsx)をダウンロード毎月の記録を自動でまとめるなら Rista。 説明資料をダウンロードする
監査後:指摘と提出を閉じる
監査後は、未確認事項、指導・助言、改善の担当者と期限を分けて記録します。Excelの「要確認」は未完了の印です。回答や是正を確認した日を残してから閉じます。監査報告書は省令様式第22号の最新版で作成してください。このチェックリストをそのまま提出するものではありません。
監査報告書を作る7工程では、現場の記録がどのように報告書になるかを整理しています。Rista では写真・聞き取り・過去の記録から下書きを作れますが、確認・指導の判断と報告書の確定は監理団体が行います。自団体の監査記録をどこまで整理できるかは、30分のデモで確認できます。


